歩む歩幅は、人それぞれ
例えば音楽でラップが好きな人、KPOPが好きな人、食べ物でお肉が好きな人、魚が好きな人、ベジタリアンの人、
好みの話だけでなく、世の中には色んな種類の人たちがいます。
何から何まで同じ人はいないのですから、それぞれで違いがあるのは当然。それが良い悪いということではないですよね。
そういう話の延長で、私はこの世には、
「1歩を大きく強く踏み出せる人」
と
「1歩を踏み出すにも時間がかかり、ゆっくり慎重に進んでいく人」
がいると思います。
これだと後者の方が悪く聞こえるかもしれないんですが、そういうことではなく、その人という人間の在り方のことです。
ちなみに私は、圧倒的に後者の人間です。
まず、1歩を大きく強く踏み出せる人がいます。
はいタイヤ引き。
この重り、常にあるわけではありません。
時によってそれは失敗だったり恥だったり、そういうことがあることで生まれる重りです。
後ろの重りが重ければ重いほど前へ引っ張る力が必要になりますよね。ずっと引っ張り続けるのはしんどいです。
なので1歩を大きく強く踏み出せる人は、
重りを繋いでいるロープを「切る」(気にしない)ということをします。そのためのナイフを持っています。
または
後ろに引っ張られている力よりもさらに強い力を出して前に進もうとします(失敗を糧にする)。
あら?これ普通じゃないの?
と思います?
実は、ある人にとってはこれは普通のことではないんです。
これが、すごくすごく大変な人がいるんです。
私は、すごくすごく大変な人でした。
そもそも後ろについている重り、これは確かに出来事によっても大きさが変化するのですが、常に自分の後ろにくっついています。いつ何時でも。なくなることはありません。
なので常に力を入れて進もうとしなければ前には行けません。
そしてその重さの体感は
常にこう。
重くなることはあっても軽くなることはないんですね。
それを振り切るだけの力はまだ備わってないので、進もうとしても進めません。
(その重さの大きな原因は、自分を責めること、〜しなければと思うこと、周りが望む自分でいようとすること、など、自分自身との向き合い方だと私は思います)
重たくて重たくて今すぐにでもなくしたいのに、その方法が分かりません。
周りから見たら、切ればいいのに、と思うかもしれませんが、切る、という概念すらもないんです。
2本足で立つほうが楽なことを知らない段階の猿のように、その方が楽、ということが分からないのです。
ロープをほどこうとしても、色々いじることでさらにきつく締まってしまう。
今、この重りが後ろにあって取れないということ、そのことだけで頭がいっぱいになって、どうしようもなくて、
結局、1トンを抱えたまま進もうとするしかない。
その重さは消えるどころか増すばかりなので、どんどんどんどん進めなくなっていきます。
また皮肉ですが、こういう人にナイフを差し出したとしても、その人は何もしないでしょう。
そうか、これを使えばロープは切れるみたいだ。それは分かる。分かるんだけども、使い方が分からないからです。
だって切るという概念がないんですから。
むしろこれを使えと言われれば言われるほど、使い方が分からない自分がダメなんだと思い、その言葉がまた重りとなって、自分の後ろにくっついてきます。
何度も言いますが、これは〇〇が好き、〇〇が嫌い、という、他人とは訳もなく違うということの延長の話なので、良い悪いではありません。分かる人もいれば、分からない人もいると思います。それもそれでいいんです。
私は確実に後者の人間だったので、そちらにフォーカスして話しますが、
こういう人は一生重りが取れず、進めないのか?
そんなことは絶対ありません。
だって今私が進めてるんですから。
こういう人は、まずどうやってナイフを使うか知る必要があります。
そのためにはナイフが生まれた歴史を知らなければ使えない人がいるかもしれない。
ほかのものを何回か切って試して、それからじゃないと使えないかもしれない。
どれも元々ナイフを持っている(いつのまにかナイフだけの話になっていましたが、重りを外す、ということを分かりやすく話しています)人から見たら、すごく道のりはゆっくりでしょう。
しかし、ナイフの使い方を知れただけでも、その人にとってはほんとにほんとに大きな1歩なのです。
だってロープを切る、という概念すらなかったのですから。
猿が2足歩行になる瞬間です。
ただ、そこに行き着くまでに多くの時間を要するだけなんです。
「そういう人」であるだけなんです。
そういう自分を認めてあげたから、私は少しずつ重りを外すことができています。
別に進もうとしなくたっていい。進めなくていい。
そう思うことが、実は重りを軽くする大きな1歩となります。
ナイフを元々持っている人、ロープの外し方を知っている人、重さをバネにそれ以上の力を出せる人は、こういう人がいるんだ、とちょっとだけ認識していただけるだけでも、嬉しいです☺︎